「人生で一度は訪れたい場所」というのは誰にもありますよね。海外のリゾートで絶景を見たり、国内の離島でのんびり過ごしたり、はたまた大自然を肌で感じられる場所で癒されたり…。国内でよく名前が挙がる場所に鹿児島県の「屋久島」があります。ここは世界遺産でもあり樹齢は2000年をも超える縄文杉がそびえ立ち、屋久杉に囲まれた森はまるでジブリの世界。
今回はその屋久島の魅力について存分に紹介したいと思います。
さて、鹿児島本港から屋久島の宮之浦港まで高速船「トッピー」で向かいます。所要時間は約2時間半。ぜひとも高速船の利用は往復割引や早割を活用しましょう。
宮之浦港に着くとレンタカー屋さんが港で待ち受けてくれていて、車でレンタカーショップまで移動します。さすが屋久島、レンタカーは港周辺や空港周辺にたくさんあるため、かなり便利です。
まだ日中の日が明るいうちに島をぐるっとドライブしてみましょう!宮之浦港から反時計回りに進んでいきます。
反時計回りなので右手が海、左手が山になりますね。離島の空気を吸い込みながら走っていくと、大きな石碑が立っていました。

「西郷隆盛上陸の地」です。1862年6月18日から25日の間、西郷隆盛が配流先の徳之島に向かう際、乗っていた船が屋久島に流されて着いたという記録が残っているそうです。当時の屋久島の風景はどうだったのだろうと想いを馳せながら進んでいきます。すると島の北西側におもしろいものが。

「東シナ海展望所」です。亀が3匹いますね。このウミガメは屋久島の象徴なのかもしれません。また、天気が良いと口永良部島、黒島、硫黄島の3島を望むことができます。もしかしたら3島になぞらえているのかもしれませんね。
さて、そのまま南下していくと「西部林道」に入ります。これぞ屋久島の風景とも言うべき緑一色の世界へと誘われていきます。

ここからは野生の動物が道端にいっぱいいるため、車もゆっくり進んでいきましょう。




猿の親子たちがのんびり毛づくろいをしています。車の通行量がほとんどなかったため、少し脇に停めて様子を伺いました。距離感を保てば特に襲ってきませんし、人間に無関心なのか観光客に慣れているのか、和やかな雰囲気を感じ取れます。
次に向かうのは日本の滝百選にも選ばれている「大川の滝(オオコノタキ)」です。ずっとオオカワノタキと呼んでいた…(笑)


この雄々しい滝は岩を渡り歩けば滝壺の付近まで近寄ることができますが、かなりの水しぶきを浴びます。びしょ濡れ覚悟で近付いてくださいね!ゴーーーっていう轟音とともに流れ落ちる天然のマイナスイオン。夏には涼をとるにもぴったりです。
そのままぐるりと島を周り、東側へ向かうとお世話になる宿の近くにジェラート屋さんがありました。
屋久島ジェラート「そらうみ」です。たくさんの種類のジェラートから気になるものをチョイス!ドラゴンフルーツと塩を選んでみました。屋久島唯一のジェラテリアということで、使っている食材もこだわりを感じられます。


ドラゴンフルーツの色が非常に鮮やかです。南国の味!
そしてついに宿へチェックイン!今回選んだ宿は「屋久島 六角堂」です。

六角堂という名前のとおり、六角形の建物が目立ちますね。こちらはコテージに宿泊できるのですが、ブックカフェも隣接されているというので本を読みながら夜を過ごすこともできます。ハーブやスパイスを美味しくいただけます。
入口の前にあるテラスでは猫がお出迎え。

こんなに近付いていても全く動じません。とっても人懐っこい可愛い猫。早速ブックカフェの方でチェックインをします。

オレンジジュースのおもてなし。そしてほのかにスパイシーな香り漂うカフェにはたくさんの本が壁一面にあります。落ち着く雰囲気ですね。コテージは独立型で、2階建て。キッチンも備え付けられているため、長期滞在したい方にも嬉しいですね。

ベッドは1階にも2階にもあります。木の温かさを感じられる造りで、自宅にいるかのようにのんびり快適に過ごすことができます。
この日の夕食は外食。地魚料理を売りにしているという人気居酒屋へ足を運んでみました。「地魚料理 若大将」です。






噂には聞いていたけどお刺身がとっても新鮮!これが地魚の旨味かと思わされます。分厚くてホント贅沢!それに珍しいヤクシカのお寿司に、出汁がきいたお茶漬け。もうどれも美味しいです!
ここは海外の方からも有名な居酒屋で、隣にはオーストラリアから一人旅で来た女性が座っていました。私も旅行客なのであまり屋久島のことをお話しすることはできませんでしたが、その他のオススメ観光地について会話に花を咲かせました。
ここの「若大将」は屋久島を訪れた際は是非とも行ってもらいたい居酒屋です!
翌朝は4:00くらいに早起きしてバスに乗り、荒川登山口から宮之浦岳へハイキングするぞー!と決めていましたが…なかなか起きれずに断念(´;ω;`)
天候も曇りだったので、次回行くときに晴れを狙って登ることにしようと、なんとか理由を付けてポジティブに考えました。が、せっかく屋久島に来たなら2日目は早起きして宮之浦岳に登るのが醍醐味だと思うので、しっかり計画的に動きましょうね(笑)
屋久島の杉を楽しむために、ひとまず「ヤクスギランド」に向かいました。

ハイキングコースは時間別にかなり柔軟に設定できるうえ、屋久島のエッセンスを詰め込んだコースなので十分雰囲気を味わうことができるのでオススメです。

この「ヤクスギランド」では、今回のために購入したあるアイテムを用いてジブリの世界を表現してみました。






そうです、「もののけ姫」の「木霊」マスコットです!巨木な屋久杉と生い茂った苔に木霊がカタカタっと鳴く様子。神秘的ですね。ずっとやってみたかった写真の撮り方なので大満足!みなさんもぜひやってみてくださいね。「ヤクスギランド」は意外と人の出入りが少ないので、自分のペースで歩くことができます。
山間のドライブも雲が近くて空気も綺麗で、思わず深呼吸したくなるような景色。

そして帰りには「千尋の滝(センピロノタキ)」をちらっと見学。

岩肌が削れており、多量の水が一気に流れている様子が伺えます。屋久島はひと月に35日も雨が降ると言われている地。大川の滝と違い、遠くからしか見ることができませんが、実際に見ると圧倒される光景なのでぜひとも見てもらいたいです。
次に向かう場所はちょっと気になっていた「平内海中温泉」です。ここは完全に露天混浴風呂であり、脱衣所も何もありません。海から湧き出る珍しい温泉ということで、少し勇気がいる温泉です。



私は残念ながら断念しましたが、興味がある方は開放感ある癒しを体感することができます。ちなみに入浴料は寸志で200円程度のようです。また、入浴できる時間も干潮の時のみになるので、よく干潮時間を調べて行く必要がありますね。
温泉に入る勇気がなかった私は、ひとまずビーチへ。砂浜が綺麗な「栗生浜海水浴場(クリオハマカイスイヨクジョウ)」に行ってみました。


水着を着てみましたが、この時5月。海に入るのは少々時期が早かったです(笑)曇りでなければかなり綺麗な風景だったと思います。
たまたまですが貸切状態の砂浜ということもあり、シートを敷いてのんびり空を眺めることができました。
この日の夜ご飯は焼き肉!しかも鹿の焼き肉です。有名な「焼肉れんが屋」へ。





肉肉しい鹿肉。ここではエゾシカとヤクシカの食べ比べという珍しいこともできてしまいます。臭みは全くなく、鹿肉ってこんなにあっさりしているのかとびっくりしました。前日にヤクシカのお寿司を食べていますが、こんなに連続的に鹿肉を食べることも普段なかなかないですよね。テーブルは巨大な屋久杉をぶった切ったような丸太で、広々とした座敷の店内です。
地の物をシンプルに食べられるこの「焼肉れんが屋」は、屋久島観光が初めての人は話題作りにも最適ですよ!
満腹状態でないとドライブ。ちょっと気になる屋久島のリゾートホテル、「Sankara Hotel &Spa」を一度見てみたいと思い、冷やかし程度で向かってみました。
ここは高級リゾートホテルとしてかなり有名であり、次回はここに泊まりたいとひそかに思っている場所。

独立型コテージが立ち並び、お料理も島の恵みをふんだんに使ったハイレベルなもの。ナイトプールの幻想的な照明も素敵ですよね。本当にただの見学だったのに車寄せでたくさんのスタッフが出迎えてくれて、事前連絡もしてないのにホテルの説明を快くしてくださって、おもてなしの気持ちがダイレクトに伝わる場所でした。敷地一帯がヴィレッジのようで、手入れが行き届いた草花も印象的でした。
屋久島に行くと決まったらすぐ予約しないと、こちらは満室になりやすいホテルなので注意しないといけないですね。スパもカップルや友人と同時に受けることができたり、スイートルームは部屋で施術できたり、充実したおこもりステイを可能にしてくれます。
2泊3日の旅も最終日。朝は宿でホットサンドとホットココアをいただきます。


ホットサンドはさすが、スパイスの香りがほのかにします。そしてホットココアもお湯で溶かしたものではなく、鍋でぐつぐつ煮込んで作ってくれたもの。手間暇かけてもらったた分、格別な美味しさです。
帰りには「クッキーを焼いたから帰りにどうぞ」と、カルダモンのクッキーを包んでくれました。こういうお持たせって本当に嬉しいですよね。
念願かなった屋久島旅行。残念ながら朝寝坊でウィルソン株を見たりすることはできませんでしたが、地の味を楽しみ、壮大な自然に触れることができました。一通り島を巡ったからこそ、「次はここに行こう」という具体的な計画を立てることもできますよね。広く浅くの旅だったかもしれませんが、次につながる素敵な旅となりました。
ジブリの世界を彷彿させるような光景を目の当たりにして、自然のエネルギーをたくさん吸収する旅もなかなか乙です。ぜひ、続編を書けることを祈って(願わくばSankara Hotel & Spaに泊まりたい!)、屋久島旅の旅行記とします。
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