夢のマイホーム計画、最初の一歩
夫婦で家を建てるという夢が現実のものとなる瞬間は、非常にワクワクします。この記事では、計画の初期段階としての重要性や、この時期に考慮すべきポイントを簡単に説明します。
「マイホームを建てるならこういう家が良いよね」という会話。まだ実際に購入計画を立てていなくても、誰しもが「理想の家はこんな家」というイメージを抱いていると思います。
私たちは共働き夫婦で全国転勤も多い仕事。定年退職を迎えるであろう60歳まで今の会社で働き続けるなら、転勤も考慮して賃貸を転々とする生活が想像できました。これが一度しかない人生において本当に幸せなのか、子どもも転校を繰り返すか単身赴任が当たり前のような生活スタイルにするしかないのか、夢のマイホームに60歳からしか住めないなら何だかもったいない―。
家を建てるということは、人生において非常に大きな結節点になります。私たち夫婦は、以上の懸念を解消するために、FIRE(Financial Independence, Retire Early)、つまり「経済的自立と早期退職」を目標に掲げ、資産を増やしていくことによって組織で労働をしなくとも生活できる体制を構築しようとしました。もちろん、今ある資産を取り崩して生活する将来や、マイホームを建てた後の住宅ローンの心配、子どもにかかる費用等、考えるべきことはたくさんあります。決して働きたくないわけではないので、FIREの種類の中でも「サイドFIRE(資産運用をメインの収入源にしつつ、副業で足りない部分を補うスタイル)」を選択し、好きな場所で好きな仕事をしていきたいという共通の目標ができました。
分かりやすく資産1億円を目指していますが、理想の土地が見つかるのが先かによって計画は多少前後すると思います。
そのような中で、夫婦で共同プロジェクトチームを立ち上げてお互いの理想をすり合わせることで、こだわり抜いた最高のマイホームを建てたいと考えています。
理想のマイホームとは?最初に考えるべきポイント
具体的な家のイメージを膨らませるために、最初に私たちが検討したポイントについて触れていきます。
- 立地
- 家の大きさ
- 間取り
- デザイン
- やりたいこと
この5つをポイントとして、夫婦間でブレインストーミング方式でとにかく理想をたくさん挙げていきました。実際に話し合った内容については以下のとおりです。(まだ家を建てることに関して勉強不足だった頃のメモなので、理想が爆発している点はご容赦ください。)
なお、今後の働き方として「農業をやりたい」「加工場が必要かも」「店舗スペースを作ってお野菜の直売」というのも念頭に置いています。
立地
- 山が背景にあって自然溢れるところ
- 程良く中心街と近くて便利なところ
- 畑や田んぼに囲まれたところ
家の大きさ
- 300坪の土地
- 35~40坪の家
- (将来的に)10坪の加工場
- その他は庭(家庭菜園用の畑・鶏小屋・養蜂箱)
- 駐車場は車が3台は並べるスペース
- 予算:土地付きで3500万円以内(にしたい!)
間取り
- 2階建て4LDK
- 平屋だけど、スキップフロア、ロフトや屋根裏収納をつけたい
- 家族4~5人(大人×2、子供×3)で生活できる3LDK(主寝室×1、子供部屋×2)が最低必要
デザイン
- 外観テーマ:「北欧ナチュラル」or「シンプルナチュラル」
- 外壁は塗り壁風が好み(白)、アクセントに木目の外壁
- 梁が見える家(できたら)
- 玄関はセンスのある木のドア
- 土間スペースを作る(水道付、浴室周辺)
- ガレージハウスにしてガレージ部分を店舗にするのもあり?
玄関
- 玄関ライトは人感センサー
- 玄関の鍵はタッチレス
- シューズクローク(土間収納)は木のオープン棚で、靴以外にキャンプグッズ、子供の自転車や遊具、ベビーカー、傘、箒を置けるスペースがあると良い
- 靴箱は不要
- スリッパニッチを作りたい
各部屋
- 主寝室と各子供部屋にはクローゼットを付ける(主寝室は2帖程度のWIC)
- 主寝室と子供部屋は距離的に離す
書斎
- カフェに行かなくてもいいような空間
- ワーキングスペースを設ける
和室
- 和室は狭くて良いので床の間ありで借景できたら最高
- 床の間とかに季節の物を飾れるように
- お客さん用の布団を入れる押し入れ
- 小上がりにして、一辺は掘りごたつ方式でカウンターデスクの設置
- 小上がりの下の収納におもちゃ・昼寝グッズ仕舞えるように
- 畳は和紙畳の縁なしとかで、色は要検討
- 3帖~4帖半程度で十分
LDK
- キッチンにはパントリーあり
- キッチンはペニンシュラかアイランド
- ホットプレート用のコンセントが近くにほしい
- キッチンとダイニングは横並び
- リビングもしくはダイニングが吹き抜け
- キッチンのカップボード下にゴミ箱スペースを設置
- ダイニングテーブル上はオシャレなペンダントライト(クラック)が良い
- 天井は木目にしたい
- 20~25帖くらいの広さで家族が団欒できる工夫があると嬉しい
- リモコンニッチがほしい
- 食器棚は買わなくて良い造り
浴室・洗面所
- 洗面所と脱衣所は空間を分ける
- 浴室サイズは1620(1600mm x 2000mm =1.25坪)
- 洗面所は横広(2人横並びの広さ)
- 脱衣所に洗濯機・脱衣カゴ・タオル・下着・パジャマ・除湿機・体重計を収納
- お風呂の蓋は要らないかも…
- お風呂の棚も水垢の温床だからニトリの浮かせるディスペンサーを採用
- 洗面台の近くにワークスペースを設置(アイロン、ミシン、化粧)
土間
- 畑側に外土間スペースを設ける(庇で日陰を作った休憩スペース兼野菜の泥を落とす水場を設置したい)
- 土間スペースからの勝手口はなるべく脱衣所の近く(キッチンへの動線も考慮)
庭
- ハーブガーデン・ポタジェを作る(スペースに応じて)
- ガレージ付き(農機具置いたり、ガレージセールしたり、ワークショップしたり)
- ソーラーライトを後々設置(夜暗すぎないように)
- 郵便受けはアンティークでオシャレな感じ
- 駐車場以外の玄関までのアプローチは緑・花を楽しめるようにして、足の踏み場は温かみのある石張り(石タイル)を希望
その他
- 家全体で収納スペースを多く設けたい
- 「引き戸」ではなく「上吊り戸」にして床のレールをなくす
- 階段に写真を飾っていく
- ソーラーパネルを付けるなら片流れ屋根を活用してLDKの天井は傾斜を付けたい
- ソーラーパネル付けるなら蓄電池は付ける
やりたいこと
- BBQがしやすい
- 子どもがのびのびと過ごせる庭
- 家庭菜園(ポタジェ)
- 子ども専用の畑スペースを作る
- 今は無理でも落ち着いたら加工場を設置(コンテナハウス?ユニットハウス?新たなトイレが必要)
夫婦でのコミュニケーションが鍵
ブレインストーミングにおいて、もともとある程度目指すところが同じなので、大きく理想像が異なることはありませんでした。ですが、全ての理想を盛り込んだマイホームは予算がいくらあっても足りませんよね。夫婦でお互いの理想像が異なることは自然なことです。
結婚式も「夫婦初めての共同作業」としてお互いの意見の相違で口論になってしまうことがあるとよく聞きますが、家づくりは人生で一番大きな買い物ですし、家とは家族が楽しく過ごす空間であるべきなので、できれば気持ち良く話し合いを進めていきたいものです。育ってきた環境も違うはずなので、まずは、お互いの希望や価値観を尊重し合う姿勢が大切。その中で、先ほどブレインストーミング方式でとにかくどんな家が理想かを具体的に話し合うことで、相違点や共通点が見えてくると思います。
折衷案を考えていくのは次のステップですので、とにかくお互いの案を否定せずにどんどん理想をリストアップしていきましょう。
理想と現実のバランス
理想のマイホームを追い求めることは重要ですが、予算や現実的な制約も考慮する必要があります。そのバランスの取り方について、考慮すべきポイントは3つあります。
- 予算や建築可能なスペースの制約があることを理解
- 現実的な妥協点を見つけるための話し合い
- 必須条件と妥協できる条件を夫婦で整理
家を建てることに対して、もちろん初めての経験ですし、建築家や設計士でもないので知識もありません。お互いの理想を理解したところで、現実に向き合っていきましょう。
知人で最近家を建てた人に話を聞いたり、本を読んだり、知識をインプットしていく期間を是非設けましょう。私たち夫婦も家をテーマにした多くの本を読みました。その中でもオススメの本を紹介します。
この「小さな平屋」は、自然と一体化したデザインの平屋を複数紹介しており、特にこの表紙の写真が山を背景に畑に囲まれた雰囲気に心を奪われました。平屋=1階建てのフラットなイメージでしたが、もっと自由に考えて良いのかと新たな発見を生んだ1冊です。
この本は、家を建てるまでのステップを写真付きで紹介しています。どの工程でどういう作業が行われているか等、かなり事細かく記載されているので、初めて「家づくり」の勉強をするにはオススメの1冊です。
これらの本は家づくり前に一度購入して、家が完成すれば持っておく必要がないので売ってしまっても良い本だと思います。(2軒目や別荘を建てる計画がある方は別ですが…笑)断捨離はしやすいので、いくつか見てみるのも良いですね。
一緒に未来を描くことの楽しさ
家づくりは長いプロセスですが、その過程を夫婦で楽しむことも大切です。計画を立てていく中で、夫婦の絆が深まる場面も多いはずです。
- 家づくりを通じて将来の家族生活を一緒に描く楽しさ
- 共通のビジョンと目標を持つことで、日々の生活がさらに充実
- 庭でのバーベキューや家族との団らんなど、具体的な夢を共有することの大切さ
土地が決まった、間取りが決まった、契約した、仕様が決まった、棟上げした、引き渡しされた、とこれから数多くのステップを踏んでいきます。
引き渡しされた後も、引っ越ししてインテリアを好みのものにしたり、やっぱり後悔するポイントが出てきてしまったり、子どもが家に傷を付けてしまったり、DIYで自由にカスタマイズしたり、年数が経ってメンテナンスしたり、家族が増えたり、と家とともに家族の歴史が刻まれていくはずです。
未来がどうなるか分かりませんが、「今」描いた未来予想図を基に最高のマイホームを作るためにも、決して妥協せずに楽しみながら家づくりをしていきましょう。
まとめ:夫婦での理想像のすり合わせが家づくり成功の鍵
家づくりの成功の秘訣は、夫婦で理想像をすり合わせ、現実とのバランスを取ることが重要です。
- 理想のマイホームを実現するために夫婦のコミュニケーションは欠かせない
- 計画の初期段階でしっかりと話し合うことが、後々のトラブルを防ぐポイント
- 一緒に夢を実現していく楽しさを忘れずに
今後、私たち夫婦も「ポタジェのあるおうち」として家づくりを進めていきますが、今回の理想のうちどの程度が実際に反映されるかは現時点で分かりません。そこも含めて、連載していきたいと思います!