全国通訳案内士が知っておくべき関係法令⑩通訳案内研修を行う登録研修機関の申請手続等について

試験対策
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全国通訳案内士を目指している方は、筆記試験で問われる科目である地理や歴史を中心に勉強し、「一般常識」や「通訳案内の実務」についてはほどほどに、という方がほとんどかもしれません。受験のコツとしては正しいですが、時間に余裕があれば全国通訳案内士に必要な法令や通達にも一度目を通しておく必要があります。

今回は2020年4月から始まる5年に1度の定期研修を実施する機関「登録研修機関」の申請手続きについて定めた観光庁参事官さんが出した通達を確認していきます!

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本文

平成30年1月4日より「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律」(平成29年法律第50号)が施行されたことにより、改正通訳案内士法第35条に基づく登録研修機関の登録手続き等について、別添のとおり「通訳案内研修を行う登録研修機関の申請手続等について」を定めたので、その旨了知されたい。

通訳案内研修を行う登録研修機関の申請手続等について

第一 登録

1.登録申請
(1) 規則第26条第1項第2号の研修業務を行おうとする事務所とは、研修業務の本拠となる事務所をいい、申請者の住所、登記簿上の会社の本店、団体の本部等の所在地と必ずしも一致する必要はない
(2) 申請書は別紙様式とする。

自宅で研修するわけじゃないもんね。

2.添付書類
(1) 規則第26条第2項第3号の書類は、次のとおりとする。
 イ) 実施を予定している研修時間等の研修の内容、日程、受講者数の見込み等を記載した書類
 ロ) 各講師の履歴書及び就任同意書
 ハ) 各講師が法別表の下欄に掲げる要件を満たす者であることを証する書類
(2) 規則第26条第2項第5号の書類は、申請者が法第36条第1号及び第2号のいずれにも該当しない旨の申請者の宣誓書(申請者が法人である場合にあっては、研修業を行う役員の宣誓書)とする。

おさらいで、規則第26条第3号に何が書かれているかというと…

通訳案内研修が法別表の上欄に掲げる科目(以下「登録研修科目」という。)について、それぞれ同表の下欄に掲げる講師(以下「登録研修講師」という。)により行われることを証する書類

ということでした。法別表はこんな感じ。

科目講師
一 この法律その他関係法令に関する科目一 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学において民事法学若しくは行政法学を担当する教授若しくは准教授の職にあり、又はこれらの職にあつた者
二 前号に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有する者
二 実務に関する科目一 全国通訳案内士試験に合格した者であつて、全国通訳案内士の業務に五年以上従事した経験を有するもの
二 前号に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有する者

講師としてふさわしいですよ、という書類を提出する必要がありますね。

3.標準処理期間
法第35条の申請の標準処理期間は2ヶ月とする。なお、標準処理期間の算定にあたっては、書類不備等により申請書類を補正するために要する期間等は含まないこととする。また、申請の審査に当たっては、必要に応じて観光庁においてヒアリング等を実施する。

今すぐ登録研修機関に認定して!っていうのは無理で、申請書を出してから2ヶ月はかかると思っていてね、ということです。

4.登録免許税の納付
登録研修機関として登録を受けた者は、速やかに登録免許税を税務署に納付するとともに、納付に係る領収書を観光庁に届け出ること。

登録免許税?これは、登記手続きの際に国に納める税金のことで、土地や建物の評価額(固定資産評価額)に税率をかけて計算されるみたい!

第二 登録の更新

1.登録の更新の申請
新規登録に準じる。

2.添付書類
新規登録に準じる。

3.申請期日
登録の更新の申請の標準処理期間については、新規登録に準ずることとし、登録の有効期間満了日までに更新が受けられるよう、当該日の2月前までに申請すること。

登録研修機関の更新期間は3年(法第38条)!基本的には新規登録と同等の手続きを踏まなければいけないから2ヶ月前までの申請になるんだね。

第三 登録事項の変更の届出

1.申請者に係る変更
(1) 個人が登録を受けている場合に、他の個人に研修業務を譲渡する場合は、変更手続によらず、譲受人が新規に登録を受ける必要がある。
(2) 個人が登録を受けている登録研修機関が、法人を設立し、研修業務の実施主体を当該法人に改める場合は、変更手続によらず、登録を申請し直す必要がある。
(3) 法人の組織変更については、次に掲げる場合を除き、変更手続によらず、登録を申請し直す必要がある。
 イ) 株式会社と合名、合資又は合同会社との間の組織の変更
 ロ) 合名会社、合資会社又は合同会社との間の種類の変更
 ハ) その他法律に基づく組織の変更のうち、登録を申請し直す必要がないものと認められるもの
(4) 市町村の合併、住居表示に関する法律(昭和37年法律第119号)の規定による住居表示の実施等により、住所又は所在地の名称が変更された場合には、法第40条の規定は適用がないので、変更手続を行うことを要しない。

基本的に代表者が変わった場合には登録は申請し直しになるんだね。引っ越してもないのに住所が仕方なく変わってしまった場合の変更手続きは不要!

2.添付書類
規則第29条の届出書には、第一の2.に準ずる書類を添付するものとする。

規則第29条は変更届について。第ーの2.に準ずる書類は講師に関する書類のことだね。

第四 研修業務規程の届出

法第41条第1項の規定により、研修業務規程は、研修業務の開始前に観光庁長官に届け出なければならないこととされているので、遅くとも規則第28条第7号の規定による第1回目の公示を行う前までに、届け出る必要がある。

研修について細かく定めた「研修業務規程」は早めに観光庁長官に提出しましょう!規則第28条第7号は、「通訳案内研修を実施する日時、場所その他通訳案内研修の実施に関し必要な事項及び当該研修が通訳案内研修である旨を公示すること。」とあります。

第五 研修業務

研修業務の実施に当たっては、規則第28条及び基準告示の他、以下の事項に基づき実施しなければならない。
1.研修業務の実施
(1) 研修業務の実施については、通訳案内業務に関する状況の変化を勘案し、講義内容の見直し等必要な措置を講じ、通訳案内研修の水準の維持向上を図るよう努めること。
(2) 登録研修機関は、講師の能力の維持向上に努めるとともに、定期的に講師の能力に関し、確認すること。

常に旅行業界の最先端にいよう!講師も日々勉強、お疲れ様です!

2.受講資格
規則第28条第1項に規定する「通訳案内を行うことを業とする者」は、次のいずれかに該当する者とする。
 イ) 現に全国通訳案内士又は地域通訳案内士の登録を受けている者
 ロ) イ)に掲げる登録を有さず通訳案内業務を行っている者
 ハ) イ)又はハ)に掲げる者となることが予定されている者であって、登録研修機関が適当と認める者

資格の有無は関係なく受けられるのね。

ちなみに…

ハ) イ)又はハ)に掲げる者となることが予定されている者であって、登録研修機関が適当と認める者

というのは、

ハ) イ)又は)に掲げる者となることが予定されている者であって、登録研修機関が適当と認める者

の誤植じゃないかと気になる今日この頃。

3.修了試験
修了試験については、基準告示4の一のとおり、全国通訳案内士に対して行うこと。また、不正な行為を防止するため、同一内容の修了試験を連続して繰り返し使用しないこととし、かつ、外部に漏えいすることがないよう管理を徹底するとともに、通訳案内業務に関する状況の変化及び通訳案内業務に関係する法令の改正等に応じて最新の情報を反映するよう、随時、修了試験の内容の見直しを行うこと。

色んな人が受けられる研修だけど、修了試験は全国通訳案内士だけしか受けないんだね。常に内容はアップデートされるからある意味楽しみだね!

4.修了証明書
修了証明書は、全国通訳案内士に対してのみ交付すること。なお、修了証明書の交付を受けた者が、偽りその他不正の手段により研修を修了したことが判明したときは、当該者に係る研修の修了を取り消し修了証明書の返納を命ずること。

修了試験も全国通訳案内士だけしか受けてないし、修了証明書も当然と言えば当然の処置ですね。正々堂々と受けましょう!

5.通訳案内研修に関する公示
(1) 規則第28条第7号の公示は、官報に掲載することは要しないが、当該登録研修機関の関係者等限定された者のみが知り得る方法にはよらないこと。
(2) 公示した事項に変更があった場合は、その変更があった事項に関し速やかに公示すること。

これは登録研修機関のホームページをよく確認していればOK!

第六 業務の休廃止

通訳案内研修業務の全部又は一部を休止し、又は廃止する場合は、観光庁長官に研修業務を引き継ぐ場合もあることから、十分な時間的余裕を持って届け出ること。
なお、休廃止する場合は、可能な限り、修了証明書の再交付事務を、必要となる帳簿及び書類とともに、他の登録研修機関に引き継ぐよう努めること。

法第50条にあるように、登録研修機関が研修をしなくなったら観光庁長官が研修業務を引き継ぎ!!観光庁長官は忙しいから時間的余裕は持たせておきましょう。

第七 財務諸表等の閲覧

法第43条第2項第2号及び第4号の請求に必要な費用について、あらかじめ実費を勘案した金額を定めておくこと。

誰かが「財務諸表の写しをちょうだい!」って請求してきたときに徴収する金額はちゃんと定めておこう!

第八 帳簿の記載事項

規則第34条第1項第3号の事項は、修了証明書を交付した者の氏名、住所、登録番号、生年月日、研修修了年月日、修了番号及び修了証明書の交付年月日又は再交付年月日を含むものとする。

備えておくべき帳簿には、上記のこともしっかり明記!

第九 研修実施報告

1.研修実施報告
登録研修機関は、自らが実施した通訳案内研修の実施状況に関し、当該研修の実施後、速やかに次に掲げる事項を記載した報告書を観光庁観光産業課観光人材政策室に提出すること。
 イ) 通訳案内研修の実施年月日
 ロ) 修了証明書交付者の氏名、生年月日、登録番号及び住所

登録研修機関も大変だなぁ。これからよろしくお願いします!

2.年間実績報告
登録研修機関は、前年度の通訳案内研修の実施状況に関し、当該年度終了後30日以内に、次に掲げる事項を記載した報告書を観光庁観光資源課に提出すること。
 イ) 通訳案内研修の実施場所
 ロ) 通訳案内研修の実施回数
 ハ) 通訳案内研修の受講申込者数
 ニ) 通訳案内研修の受講者数
 ホ) 通訳案内研修の修了者数

やっぱり実績はちゃんと報告しなきゃだよね。4月は忙しいね~と思ったけど、研修も年に何回もやるわけじゃないし、そうでもないのかな?

第十 その他

登録研修機関が行う研修には、基準告示に基づく研修(法定研修)と併せて、法定研修の補完となる研修初任者研修において真に必要となる業務の実施に関する研修等、登録研修機関が独自に行う自主的な研修(自主研修)を行うことも可能とする。この場合、観光庁としても全国通訳案内士に対して自主研修を受講を推奨することとしている。そこで、第一の登録申請時において、申請者が法定研修の他に自主研修の実施を予定している場合には、上記に掲げる申請事項の他に、自主研修の内容や方法等を記載した資料を提出されたい。
なお、観光庁においては、提出資料に基づき検討を行った上で、全国通訳案内士が受講すべき自主研修の推奨を行っていくこととする。

自主研修はある程度お任せされているから登録研修機関のオリジナル性が出ていいね!!推奨事項だし、どんどん楽しい研修が増えていくと良いなぁ。

まとめ

2020年4月からいよいよ本格的に始まる5年に一度の定期研修。現時点で登録研修機関は5つしかなく、なかなか受講しづらいのが本音ですが、この記事にある手続きを踏んでこれからもっと多くの登録研修機関が出てきてくれることを信じています。

さらに、自主研修が推奨されていることからもオリジナル性豊かな研修プログラムがたくさん組まれていき、通訳案内士業界が盛り上がっていくと良いですね。

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全国通訳案内士が知っておくべき関係法令まとめ
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